名スポットは迂回した先に。

【おはよう純喫茶#24】珈琲 六曜館(新潟県新潟市/ JR新潟駅)

レトロな空間、ノスタルジックな喫茶体験ができる純喫茶を紹介する「おはよう純喫茶」。

タバコが吸えるお店や、モーニングセットの情報なども掲載。

本記事を読みながら趣のある朝を想像し、近くを通る際にはそんな趣のある朝を再現してみてはいかが?

 

珈琲 六曜館

新潟の歴史ある繁華街である古町(ふるまち)の朝は、それほど早くない。早朝で駅からも離れているからか、観光客は少なく、もしかしたら自分だけかもしれない。ここに住む人達の静かな日常がただそこにある、そんな感じだ。その中で顔に「ここで育ちました」の仮面をかぶって街を歩くのは、なんだか潜入捜査みたいだった。

1979年創業の老舗喫茶店 photo by よだ なお

手書きの看板に味がある「珈琲 六曜館」は、あと数年で創業50年を迎えようとする老舗喫茶。レンガやドアの木枠の色に50年間の時の流れが刻まれている。ドアに近づくと、中から柔和な雰囲気のマスターが「おはようございます」と挨拶をしてくれた。

マスターが1人で切り盛りする店内 photo by よだ なお

開店と同時に入ったお客さんたちが帰ったばかりのようで、カウンターの上には、先客達の空のグラスがたくさん並んでいる。店内は常連客と思わしき麦わら帽子のおじいちゃんが1人残っているだけだ。BGMのジャズに合わせて小さく体を揺らしているのが微笑ましい。
席につくとモーニングセットをすぐに注文する。片付けようとしたところなのに注文しちゃってごめんね、マスター。

壁にかかるメニュー表 photo by よだ なお

ダークブラウンを基調とした落ち着いた内装の中で、ひときわグッとくるのはこのメニュー表。レトロでありながらどこか遊び心を感じさせるフォントは、もはやアートの領域に達している。値段を変えた痕跡だけが妙に現実的で、ちょっと可笑しかった。

4種盛りの手作りモーニング photo by よだ なお

モーニングは手作り感のある素朴なワンプレートで、厚切りのトーストに溶けかけのマーガリンが残っているのが食欲を刺激する。しっかりした苦味とキャラメルのような香りがするコーヒーは、これぞ純喫茶と言った雰囲気だった。気取っていなくて、落ち着いていて…あぁ、こういうのが一番安心する。旅先なのにずっと前から知っていたかのようなこの味。美味しい。これだから喫茶店巡りはやめられないのだ。

施設詳細

喫茶名 珈琲 六曜館
住所 新潟県新潟市中央区上大川前通6番町1195-1
アクセス JR新潟駅下車 徒歩20分
営業時間 7:30~18:00
日曜定休
駐車場 なし
備考

 

案内人

よだ なお

「郷土料理(ふるさとごはん)コーディネーター」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。

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