


【ぶらり書店巡り#13】Frobergue(東京都台東区 / 都営浅草線 蔵前駅)

【ぶらり書店巡り#12】透明書店(東京都台東区 / 都営大江戸線 蔵前駅)

タブレットの台頭により、ペーパーレスの動きが盛んになってきた。
しかし、「本を手に取り読書する」という、利便性だけでは測れない魅力も確かに存在する。
「#ぶらり書店巡り」ではおすすめの本屋さんと、紙の本を探す楽しさを紹介する。
子供から大人まで老若男女が足を運ぶ「街の本屋」。漫画・文芸・学習参考書・絵本など、さまざまな種類の本を購入することができる、いわゆる文化の拠点としての役割を担っている。
駅のホームから見える「藤乃屋書店」のロゴ photo by日本の本屋
大田区北嶺町にある「藤乃屋書店」はそんな街の本屋のひとつ。1976年にオープンした歴史のある店舗だ。2024年にビルの建て替えを機にリニューアルし、町の人がより集まる本屋へと生まれ変わった。
面置きできる棚が3段あり、ワクワクするディスプレイになっている photo by日本の本屋
店内に一歩足を踏み入れると、左側にある大きな雑誌の棚が目に飛び込んでくる。店主の甲地さんによると、思わず手に取りたくなるような素敵な表紙の雑誌をセレクトしているのだとか。
個人書店のリニューアルは非常に珍しい。地元の方からの評判について尋ねると「続けてくれてありがとうと感謝の言葉を伝えられることもあった」という。それに加えて、遠方から来る方も増えたと話す。
リニューアル後は人文書や哲学書など心について考えるような本が好評なのだそう photo by日本の本屋
店舗を置くまで進んでいくと、文庫本コーナーがある。本棚と本の数は多いが、天井が高いため開放感があり、じっくりと本を選びやすい。
充実した文具コーナー。これが結構ありがたい photo by日本の本屋
そして文庫本コーナーの右手には、文具のコーナーも!子供から大人まで幅広い層の方を受け入れる街の本屋でありたいというお店の意思を感じる。
あたたかい雰囲気のカフェカウンターから、コーヒーの香りが漂う photo by日本の本屋
リニューアル後に大きく変わったのは書架だけではない。店内を一新するにあたってカフェスペースが設けられた。コーヒーが飲めるほか、アイスやクッキーを食べることもできる。
東京・両国に焙煎所を構える「Single O」のコーヒーがいただける photo by日本の本屋
100%ナチュラルかつ手作りのHANDELS VÄGENのアイスクリーム photo by日本の本屋
購入した本を読むことができるスペース。親子連れが絵本を読んでいる微笑ましい光景も見られた photo by日本の本屋
コーヒーを飲みながら、購入した本をすぐに読めるのが嬉しい。
昨今、書店を取り巻く状況は厳しくなってきている。長年、書店を営まれてきた中で感じる書店に求められている役割の変化について聞いてみた。
すると甲地さんは「今書店に求められていることは、長く続いていること」だと話す。置いてある本も大切だが、まずは朝から晩までオープンしていて、閉店しないこと。すでにオープンから50年近く続いている書店だからこその説得力がある。
可動棚の一部。本と雑貨が並べられているコーナー photo by日本の本屋
今後は、イベントを開催するなど街の人に楽しんでもらえる企画を実施していく予定だという。甲地さんは「頑張ったご褒美が得られるような、生活に潤いが与えられるようなそんな場所でありたい」と話す。
店主の意図が店内の隅々まで込められている「藤乃屋書店」。街中にひっそりと佇み、これからも街の本屋として人々の文化的生活の一部を支える存在としてあり続ける。
施設詳細
店舗名 | 藤乃屋書店 |
---|---|
住所 | 東京都大田区北嶺町31-10 ONTAKESAN FC 1階 |
アクセス | 東急池上線 御嶽山駅 徒歩1分 |
営業時間 | 9:30〜20:00 休日:元日・1/2・1/3(3が日以外は年中無休) |
駐車場 | 専用駐車場なし |
備考 | HP▶︎ |
東京都出身のWEB編集者。書店徘徊・登山・ランニングが趣味。ランニングで鍛えた持ち前の健脚で日本各地の書店と山を巡っている。
▼前回の「#ぶらり書店巡り」