名スポットは迂回した先に。

【おはよう純喫茶#20】画廊喫茶イーゼル(大阪府大阪市/ なにわ橋駅)

レトロな空間、ノスタルジックな喫茶体験ができる純喫茶を紹介する「おはよう純喫茶」。

タバコが吸えるお店や、モーニングセットの情報なども掲載。

本記事を読みながら趣のある朝を想像し、近くを通る際にはそんな趣のある朝を再現してみてはいかが?

 

画廊喫茶イーゼル

高層ビルに囲まれた都会を大阪高等・地方裁判所の方へ進む。もちろん裁判所のお世話になるためではないし、そんな心当たりもない。本当の目的地は裁判所裏の「画廊喫茶 イーゼル」。なぜか背筋を伸ばして裁判所を通り過ぎ、店が見えると一気に肩の力が抜けた。

画廊喫茶という魅力的な4文字熟語 photo by よだ なお

店の入口で入れ違いになったおばあちゃんが「いらっしゃいませ」と柔らかく笑う。花の手入れを始めた彼女に挨拶して中に入ると、そこは隠れ家のような空間。ビジネスマンや高齢の男性客が、思い思いの時間を過ごしている。

壁一面に並ぶ絵画と低めの天井がなんとも言えぬ隠れ家感 photo by よだ なお

柱や梁の経年変化や躍動感ある漆喰天井が趣深い。モーニングを注文すると先ほど席へ案内してくれた女性店員さんが外の女性へ「おばあちゃん」と声をかけた。なるほど、お孫さんでしたか。

窓からの景色がそのまま絵画に photo by よだ なお

おばあちゃんが慣れた手つきでサイフォン珈琲を淹れる間、ゆっくりと店内を見回す。壮麗な額縁の油彩画に囲まれているのに圧迫感はなく、むしろぴたりと収まる感じがする。窓から見える景色も、数あるキャンバスの1つのよう。自分も初めからこの空間の1ピースだったような…そんな居心地のよさだ。

ゆで卵か、じゃがいもか photo by よだ なお

サンドイッチとセットなのは「じゃがいも」。ゆで卵も選べるけど、あえてのじゃがいもが珍しい。しっとり柔らかなじゃがいもに塩をひと振りして、かぶりついた。

珈琲は軽やかな酸味から、時が経つにつれ香ばしい苦味が主役へ。その移ろいを楽しみながら、サンドイッチやじゃがいもと交互に味わう。素朴で間違いない美味しさだ。

店を出てハッとしたのは、ここが裁判所の真裏だったことを思い出したから。行き詰まった時は自分をリセットしにここへ戻ってこよう。

施設詳細

喫茶名 画廊喫茶イーゼル
住所 大阪府大阪市北区西天満4丁目6-29
アクセス なにわ橋駅下車 徒歩約5分
淀屋橋駅下車 徒歩8分
営業時間 8:00~18:00
土・日・祝定休
駐車場 なし
備考 モーニングは11:00まで

 

案内人

よだ なお

郷土料理(ふるさとごはん)コーディネーター」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。

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