名スポットは迂回した先に。

【奈良県の古民家カフェMAP】隠れ家のような町家カフェやレトロ喫茶一覧

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奈良市の古民家カフェ

ROKKAN ROOM

近鉄奈良駅南側の「ならまち」は、古い町屋を改装した個性的なお店が多く、散策が楽しいエリア。一度には周りきれないので、途中休憩するなら「ROKKAN ROOM(ロッカンルーム)」がおすすめだ。ただし、あまりに隠れ家すぎて気づかず通り過ぎてしまう覚悟はしておいた方がいい。

狭い路地の小さな入り口は見落とし注意 Photo by よだ なお

建てた当初は一際目立ったであろう立派な門構えや真っ赤な消化器ボックスも、時を経てすっかり街に馴染んでいる。

奥行きがあるのは町家ならでは Photo by よだ なお

店内は表からは想像できないほど奥行きがあり、カウンターの長さはこれまでで一番かもしれない。店員さん達の明るい声がカウンター内から響いた。

席は3タイプ。一つ目は入り口すぐの窓のある町家席で、もう一つは蔵の2階席。大きな円いこたつで足を伸ばせるのが嬉しい。

蔵の2階席はおうち感覚でくつろげる Photo by よだ なお

とっておきの第3の席は、店内を奥へ進んだ先。暗くて怪しげな階段をそろりと下ると、そこは元防空壕。腰を屈めて移動するほど天井が低い。外の光が入らないこの席では、おしゃべりも自然と内緒話になる。昼も夜も光と音に包まれがちな今だから、静寂は逆に贅沢だ。

元防空壕の座敷席でおこもり Photo by よだ なお

個性的なカップには奈良県産の和紅茶。香り高く、すっきりとしている。名物のプリンは少し固めだから、口の中で長く卵の風味が楽しめて得した気分がする。ほろ苦いカラメルは大人味だけど、真っ赤なさくらんぼは子どもだったあの頃のまま。やっぱりプリンはこうでなくちゃ。

遊び心あふれるテーブルウェアたち Photo by よだ なお

お店のアイテムはどれも多国籍で時代もテイストもバラバラ。この店全体がおもちゃ箱の中みたいだ。「今度来た時はどの席にしよう?」って、食べ終わる前から次を考えずにはいられない。

(文・写真:よだなお

店舗情報

店舗名 ROKKAN ROOM
住所 奈良県奈良市元林院町8
アクセス 近鉄奈良駅から徒歩6分
営業時間 11:00〜18:00(日曜は17:00まで)
月曜定休
駐車場  なし
備考 公式Instagram

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Cafe&Bake Allons Bien

JR奈良駅を北へ進むと船橋商店街がある。昔は活気ある駅前だったが、1969年に駅が廃止された。以来、この辺りの住人が時折通り過ぎるだけだったが、どうやら近頃は様子が違うらしい。「Allons Bien(アロンビアン)」というフランス菓子カフェが、その理由のひとつだ。

薬局時代の名残が残るレトロな外観 photo by よだなお

古い薬局をリノベーションしたレトロな外観が心をくすぐる。素通りなんてできるはずがない。

ジャム瓶と共にビーカーや薬瓶が飾られている棚 photo by よだなお

茶色い薬瓶や脱脂綿を入れるシルバーの容器が薬局の雰囲気を感じさせる。元調剤室のキッチンからは薬の匂いの代わりに、甘いバターの香りが流れ出していた。

赤いライトが薬局だった頃を思い出させる photo by よだなお

赤く灯った「風邪薬」や「鎮痛剤」の棚のセカンドライフは、ケーキ箱やイベントのフライヤーなどを並べること。空いたスペースに、これから何が並ぶのだろう?

イートインスペースへと誘う階段 photo by よだなお

2階がイートインコーナーだ。無骨な階段を上る時の金属音が、ワクワクを掻き立てる。

個性的な家具が並ぶ店内 photo by よだなお

古民家の中は個性的なテーブルや椅子が並ぶアート空間で、どこに座るか即決するのは難しい。

実験器具をカフェアイテムに photo by よだなお

ビーカーに入ったアイスコーヒーに、ペトリ皿にのったカヌレ。実験器具は学生以来、久しぶりの再会だ。程よい苦味のコーヒーは、甘さ控えめのもちもちカヌレにちょうどいい。カヌレを手に取ってソファーに深く体を預けた。店内に流れるフランス語のラジオに耳を傾けるが、MCの言葉はちっともわからない。ただ、なぜかとても心地いい。「こんな美味しくてゆったりした実験なら、時間割は全部理科がいい」なんて思っていたら、すりガラスにはもう夕暮れの色が映っていた。ずいぶん長居をしたらしい。今日の実験はここら辺にしようか。

(文・写真:よだなお

店舗情報

店舗名 Cafe&Bake Allons Bien(アロン ビアン)
住所 奈良市船橋町5
アクセス JR奈良駅から徒歩10分
近鉄奈良駅より徒歩12分
営業時間 12:00〜17:00
火曜・水曜は定休日
駐車場 あり
備考 公式Instagram
お菓子のテイクアウト可

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京終駅舎カフェ ハテノミドリ

奈良観光の中心である奈良駅からひと駅。京終(きょうばて)駅は、旅への出入り口でもあるし、旅の途中の休息地でもある。1898年(明治31年)築の駅舎は120年後の2018年に復元工事が行われ、一見すると新しい印象ではあるが木材の変色は始まっていて、今から120年後にはさらに味のある色になるのだろう。

明治時代の建物を復元工事した駅舎 Photo by よだ なお

駅に近づくとポロロンと音が聞こえてきた。歌声の主は改札前の駅ピアノ。ここではふらりときた人は誰でもピアニストで、予告のないコンサートが始まる。

駅ピアノが置かれた駅舎の内部 Photo by よだ なお

駅舎の一角にあるのが「京終駅舎カフェ ハテノミドリ」。次の電車が来る時までのコーヒータイムとしよう。あせらなくても大丈夫。この駅に来る電車は1時間に1~2本しかないのだから。旅の合間のゆったりのんびりの待ち時間だ。

駅舎の中にあるカフェの入り口 Photo by よだ なお

白壁と木材に囲まれたナチュラルで開放的な店内。どこに座っても居心地の良さは折り紙つきだけど…、

ナチュラルで開放感のある店内 Photo by よだ なお

やっぱりここが特等席。京終駅のホームに面したこの席は、電車の行き来がリアルタイムで楽しめる。この窓から見る景色は、ハイビジョンなんて目じゃないほどの大迫力だ。

カフェから見える京終駅のホーム Photo by よだ なお

本日のコーヒーはコスタリカの中煎り。ほどよい苦味でコクはしっかり。ホットでは珍しいガラスのカップは、コーヒーの色がよく見えてそれもいい。そういえば、普段はそれほど色を気にしていなかったかもしれない。そんな自分を反省して、改めて五感を集中させて一口含んだ。コーヒーの色、香り、味、舌触り…最後のコクンと飲み込む音までじっくり楽しみながら。

ガラスのカップに入ったコーヒー Photo by よだ なお

そろそろ時間だ。会計は先に済ませてあるから乗車までは30秒。手早く身支度を済ませたら、旅の再開だ。

カフェの席から見たエメラ万葉まほろば線の電車 Photo by よだ なお

(文・写真:よだなお

店舗情報

店舗名 京終駅舎カフェ ハテノミドリ
住所 奈良市南京終町211
アクセス JR京終駅直結
営業時間 平日11:30〜16:00(※) / 土日祝11:00〜16:00
(※)平日14:00〜14:30はカフェ準備で一旦close
ラストオーダー15:45
水曜定休
駐車場 なし(近くにコインパーキングあり)
備考 公式HP
公式Instagram

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