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【名建築の旅#5】浜松市秋野不矩美術館(静岡県浜松市 / 藤森照信)

浜松市秋野不矩美術館

静岡県浜松市にある秋野不矩美術館

秋野不矩作品との調和をコンセプトとして、藤森照信氏により設計された美術館である。

秋野不矩(1908-2001):日本画を中心に活動し、自然と動植物を主題にした作品が多く、特に南インドの風景や生活を描いた作品で知られている。独特の色彩と温かみのある画風が特徴。

外観 photo by たいき〜

屋根葺きは長野県諏訪産の鉄平石、外壁はワラと土を混入した着色モルタルと地産の天竜杉板を用いている。雨どいは、ヒノキとサワラの半丸太であり、雨の日にには雨どいから滝のように流れ落ちる光景が楽しめる。

二階通路 photo by たいき〜

壁面に用いられた漆喰、藤ござの通路、大理石の床など、自然素材をふんだんに活かした建築であり、天竜杉もふんだんに使用されている。

階段 photo by たいき〜

展示室 photo by たいき〜

 

テラス photo by たいき〜

 

茶室「望矩楼(ぼうくろう)」 photo by たいき〜

2018年には敷地内に茶室「望矩楼(ぼうくろう)」がつくられた。天竜ヒノキなど地産材が用いられた個性的な外観である。

 

建築情報

建築名 浜松市秋野不矩美術館
設計者 藤森照信
竣工年 1997年
住所 静岡県浜松市天竜区二俣町二俣130
利用時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
HP 浜松市秋野不矩美術館HP

 

設計者

藤森照信

1946年長野県生まれの建築史家、建築家。日本近代建築史研究の第一人者であり、90年代に入って自ら建築設計を手がけるようになった。木、土、石などの自然素材と質感、触感を重視した建築作品は、「初めて見るのに懐かしい」という感覚を呼び起こさせる。

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