名スポットは迂回した先に。

【古民家カフェ#11】Cafe閑居(埼玉県行田市/ 行田市駅)【古民家カフェ】

おしゃれなカフェの汎用性は高く、ひと休みに最適な場所。そんなお店は巷に溢れているが、そんな中でも人におすすめしたくなるような「洒落っ気」や、「」のあるカフェを紹介する企画「お洒落カフェ」。

旅の一休みや、優雅な休日の昼下がり、心地よい体験ができること間違いなし。

Cafe閑居

日本一の足袋(たび)の生産地として知られる行田市は、古墳群や忍城などの歴史感じる遺跡が残る場所でもある。時代の変化とともに一時期の勢いは失われ、今はひっそりした無人駅の「行田市駅」を降りたら、駅前通りをまっすぐに進んだ。向かう先は決まっている。駅前の商店街にある「Cafe閑居」だ。

昭和初期に建てられたレトロな建物 Photo by よだ なお

初代行田市長だった奥貫賢一氏の邸宅を借りうけたこの店は、外観からしてレトロモダン好きには堪らない。水色に塗られた窓枠がアイボリーの壁によく似合う。

大きなコート掛けが残る待合室 Photo by よだ なお

昭和初期の趣を残す玄関が待合室。ストーブの上のやかんが蒸気を出してシュンシュンと歌う声が心地よく響いている。案内を待つ間に見渡すと、大きなコート掛けが目にとまった。昔はここに客人達ののコートがずらりと並んだのだろう。

個性的なコーヒーミルが並んだ木棚 Photo by よだ なお

キッチン横には海外製の個性的なコーヒーミルが並ぶ。和洋折衷のこの空間には、海外のアンティークも違和感がなく、陶器製でも金属製でもしっくり馴染んでしまう。

当時の面影を感じる客席 Photo by よだ なお

客席は、畳やふすま、床間が残っていた。大事な書類を仕舞い込んだであろう重厚な金庫は、今は静かに客席を見守っている。

庭を眺めながら楽しむティータイム Photo by よだ なお

ポットにたっぷり入ったダージリンティーをじっくり味わう。香り高く、心地よい渋みがホッと心を緩ませた。いつもはストレートで楽しむけれど、今日は少し砂糖を入れてみる。長旅で疲れていたのもあるけれど、本当はテーブルに置いてあるシュガーポットが雰囲気のある骨董品で、思わず手に取ってしまったからだ。

夕暮れの光が作る影も魅力の一つ Photo by よだ なお

席から見える庭の芝生には日没近いオレンジがかった光が降り注いでいた。暮れてきたのはわかっているけど、居心地が良くてなかなか腰が上げられない。せっかくだからもう少しゆっくりして、夕暮れの光がダージリンティーと同じ色になったら、さすがにお暇しようかな。

店舗情報

店舗名 Cafe閑居
住所 埼玉県行田市行田7-3
アクセス 行田市駅から徒歩5分
営業時間 11:00〜17:00
ランチLo15:00/カフェLo16:30
月曜定休(祝日は営業)
駐車場 あり(16台)
備考 公式HP
公式Instagram

案内人

よだ なお

郷土料理(ふるさとごはん)の暮らしすと。」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。

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