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おしゃれなカフェの汎用性は高く、ひと休みに最適な場所。そんなお店は巷に溢れているが、そんな中でも人におすすめしたくなるような「洒落っ気」や、「趣」のあるカフェを紹介する企画「お洒落カフェ」。
旅の一休みや、優雅な休日の昼下がり、心地よい体験ができること間違いなし。
駅から東大寺へ向かう通りから北へ数本。ここは賑やかな表通りとはまるで別世界の住宅街だ。地元住民の他は、たまに鹿がのんびりと散歩しているくらい。そんな静かな住宅街にある「NORR coffee roasters」は、うっかりすると通り過ぎてしまいそうな隠れ家カフェ。11月の今は紅葉し始めた木が入り口を覆うカーテンになって、ますます秘密基地みたいだ。
真っ赤なMINIがお店の目印 Photo by よだ なお
目印の真っ赤なMINIを頼りに店のガラス戸を開けると、真っ先に正面の吹き抜けが目に入る。内と外の境界線が曖昧な空間は、木製のテーブルやカウンターがよく似合う。
吹き抜けからグリーンが見える開放的な店内 Photo by よだ なお
コーヒーはこの店のブレンドの他、スペシャルティコーヒーが数種類。コーヒー好きには嬉しいラインナップだ。パウンドケーキなどの焼き菓子もあるから、旅の途中の小腹満たしにちょうどいい。
クッションのあるソファー席は人気席 Photo by よだ なお
シックな灰色の壁に落ち着いたオレンジ色の照明が少し。吹き抜けから降り注ぐ曇り空のくぐもった光が、店内をしっとりと照らしている。
2階席から吹き抜け越しに見た店内 Photo by よだ なお
静かな店内は、マスターがコーヒーを淹れる音がよく響く。ケトルに水を入れる音は、中庭の植栽越しに聴くとまるで小川の水音みたいだった。森の中にいる気分になって、思わず深く息を吸い込んでしまう。
コーヒーと共に中庭の緑を楽しむ午後 Photo by よだ なお
明るく澄んだ色したブレンドを一口含むとトロリとした口当たりがした。適度な酸味が広がっていく。コーヒーの余韻は焼き菓子とピッタリだろうけど、なくても構わなかった。この店のコーヒーは1杯で完結するような、贅沢な1杯だから。
いつもよりじっくりゆっくり味わって、惜し見つつ最後の一口を飲み干したら、コーヒーの余韻に酔いながら奈良の街歩きを再開しよう。店を出て紅葉のカーテンをくぐれば、東大寺はすぐそこだ。
店舗情報
店舗名 | NORR coffee roasters |
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住所 | 奈良県奈良市北半田中町16-2 |
アクセス | 近鉄奈良駅から徒歩10分 |
営業時間 | 11:00〜17:00 土曜定休/その他公式Instagramを参照 |
駐車場 | なし |
備考 | 公式Instagram |
よだ なお
「郷土料理(ふるさとごはん)の暮らしすと。」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。
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