名スポットは迂回した先に。

【奈良県の純喫茶MAP】昭和な雰囲気を残すレトロカフェ一覧

奈良県の純喫茶MAP

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奈良市の純喫茶

珈琲風雅

平城宮跡は歴史的場所でありながら、その中を線路が走っている。奈良時代当時を再現した朱雀門のそばを電車が通り抜ける光景は、今昔が混じり合う奈良らしい場所だ。その近くにあるのが「珈琲風雅(ぷろばんす)」。店名の読み方にこだわりを感じさせる純喫茶だ。

外観 photo by よだ なお

竹や石灯籠、瓦屋根の和を思わせる外観。「珈琲」と大きく書かれた看板がなければ、ここが喫茶店だとは気づかないだろう。

日本庭園の見える席 photo by よだ なお

店内は書や長刀が飾られ、日本庭園が見える。庭の石材は由緒あるものばかりで、中には1400年以上前の古寺の遺石もあるらしい。和と珈琲の掛け算はあまり聞かないのに、なぜか伝統を感じさせる。

日本の焼き物のカップアンドソーサーが並ぶ棚 photo by よだ なお

高い天井は水を注ぐ時の氷がカラコロ踊る音やパンが焼けたチンっという合図がよく響く。最高のBGMだ。棚を埋め尽くす日本各地の焼き物のカップ&ソーサーを眺めていたら、すぐにモーニングセットが届いた。

ボリュームたっぷりのモーニング photo by よだ なお

「白虎」という名のこの店のブレンド珈琲を飲みつつ、ボリューム満点のモーニングセットを味わう。他のブレンド珈琲は、「青龍」に「玄武」に「朱雀」。どれも奈良の高松塚古墳に描かれたことで知られる四神の名だ。

「白虎」は珈琲の香りが高く、鼻をくすぐる。一口飲むと重厚な味わいで舌に余韻が残って心地よい。
卵はゆで卵ではなく、オムレツタイプ。出来立て熱々が体を温めてくれる。最後のフルーツでさっぱり終われるのも嬉しい。

日本庭園といい、珈琲の名前といい、「今昔混じる奈良らしさ」という意味では、この店は平城宮跡にも肩を並べるだろう。店主の心意気に脱帽だ。この店以上に奈良に染まれる場所は、他にない。

文・写真:よだなお

施設詳細

喫茶名珈琲風雅(ぷろばんす)
住所奈良県奈良市柏木町541-1
アクセス近鉄新大宮駅下車 徒歩約20分
営業時間8:00~20:00(Lo19:30)不定休
当面の間、8:30〜17:00 (Lo16:30)の営業
駐車場大型専用駐車場あり
備考モーニングは11:30まで

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カフェ クロコ

近鉄奈良駅前は観光客で賑やかだ。皆が大仏を目指して東へ足を向ける中、あえて北側の横断歩道を渡ると、そこは「きたまち」と呼ばれる地元の商店街。その一角に「カフェ クロコ」はある。

外観 photo by よだ なお

クラシックなドアを開けると、まず聞こえるのはラジオの音だ。レトロなラジオから聞こえるくぐもった音の懐メロ。クリアな音に慣れすぎている今は、かえって新鮮に感じて楽しい。

店内のラジオ photo by よだ なお

店内はカウンター8席と4人掛けのテーブルが1つ。ところどころにドラ イフラワーが飾られ、空間に文字通り華を添えている。

カウンター席 photo by よだ なお

コーヒーを待つ間、カウンター奥に並ぶコーヒーミルに釘付けになる。どれもユニークで見ていて飽きない。

ユニークなコーヒーミル photo by よだ なお

モーニングは、好きなドリンクに無料でトーストとゆで卵がつく。コー ヒーや紅茶の他、ジュース類も選ぶことができるのは嬉しい。

看板メニューの「クロコブレンド」は、しっかりした苦味がありつつ後味は爽やかで、ほのかな甘みも感じさせる絶品だ。

トーストをパン型の皿に乗せる遊び心には、思わずにやけてしまう。

モーニング photo by よだ なお

「ごちそうさまでした」と席を立つと、マスターがドアを開けて「行ってらっしゃいませ」と見送ってくれる。再び「ただいま」とこの店のドアを再び 開ける日は、きっとそう遠くないだろう。

テーブル席とドア photo by よだ なお

文・写真:よだなお

施設詳細

喫茶名cafe CROCO(カフェ クロコ)
住所奈良県奈良市花芝町6-2 プラザ花芝101
アクセス近鉄奈良駅下車 徒歩約3分
営業時間火~日 8:00~18:00(月曜は不定期で午後から営業)
駐車場専用駐車場なし
備考モーニングは11:00まで
Instagram

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アーガイル

JR奈良駅周辺は東大寺や春日大社への観光の玄関口と言えるエリアだが、比較的リーズナブルなホテルも多い。駅から歩いて10分ほど、大通りから少し入ったところに「アーガイル」はある。昭和レトロの香りが色濃く残る、1981年創業の純喫茶だ。

外観 photo by よだ なお

使い込まれた木製テーブルを囲むように、置き時計や柱時計が並ぶ。チックタック、チックタック、コチコチ、コチコチ…。時刻は合わせていないため音は不揃いなのだが、それが妙に心地よい。

時計のある空間 photo by よだ なお

ときたま鳴る柱時計の音は重厚だが優しい。

音を合図に「じゃあそろそろ」と席を立つと、別の客がカランコロンという入り口のベル音と共に入ってくる。ここを愛する客達が、入れ替わり立ち替わり安らぎを求めてやってくるのだ。

時を告げる柱時計の音 photo by よだ なお

この店は誰もが常連の気分になる。懐かしさ溢れる雰囲気で、初めて来たと思えないからだろう。

カウンター席 photo by よだ なお

モーニングはトースト、ホットドッグ、卵サンドの中からメインを選ぶ。

サラダやゆで卵、果物やヨーグルトまで付いて600円だから驚きだ。

トーストモーニング photo by よだ なお

アーガイルの珈琲は注文を受けてからサイフォンで淹れている。調和のとれた苦味と酸味にしっかりしたコク。するする飲めるマスターのブレンドを飲みに、今日もまた入り口ドアのベルが鳴る。

お店のロゴがついたアイテム達 photo by よだ なお

文・写真:よだなお

施設詳細

喫茶名アーガイル
住所奈良県奈良市大宮町2丁目3-8
アクセスJR奈良駅下車 徒歩約10分
営業時間月~土6:30~18:30 / 日曜日6:30~18:00
駐車場専用駐車場なし

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大和郡山市の純喫茶

珈琲館YC 奈良店

観光の中心地である奈良市から日本最古の神社「大神神社」方面へ車を走らせると、何気ない道にひょっこり現れる「珈琲館YC奈良店」。朝食抜きで宿を発つ旅人にとって、絶妙な立地にある。

外観 photo by よだ なお

レンガ造のクラシックな店構え。ガラスに店のエンブレムが刻まれたドアを開けると、店員さんの明るい挨拶が聞こえてくる。

店内 photo by よだ なお

天井からシャンデリアがぶら下がり、カウンター奥の棚にはグラス類が光る。シックだが、高級感を感じさせる。外国の古い街にある酒場に来たみたいだ。聴こえてくるジャズも心地良い。

アンティークな飾り棚 photo by よだ なお

山のようにどっしりとした飾り棚が、壁際から店内全体を見下ろしている。この店の守護神に見えてきた。

9時を過ぎると客の出入りが多くなり、店内はますます酒場の雰囲気になってくる。ちょうど届いたコーヒーで、守護神と乾杯しようか。

コーヒー photo by よだ なお
モーニングの卵サンド photo by よだ なお

サイフォンで淹れられたコーヒーから、香ばしい匂いが立ち上る。端が反るほど中身が詰まった卵サンドを頬張り、コーヒーを一口。美味しい。眠気がすっと解けたのが分かる。

レジの横に並ぶコーヒー豆 photo by よだ なお

ずらりと並ぶ豆にお店のコーヒー愛を感じて、次回は何を飲もうか悩む。ふと店員さんの肩越しに、先ほどの山に似た守護神が見えた。「次はキリマンジャロだな」と思いつつ、店を出る。

文・写真:よだなお

施設詳細

喫茶名珈琲館YC 奈良店
住所奈良県大和郡山市井戸野町字八ノ坪 304-1
アクセスJR帯解駅下車 徒歩約25分
営業時間7:00~18:00 Lo 17:30(定休日なし)
駐車場大型専用駐車場あり
備考モーニングは11:00まで
公式HP
Instagram

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他都道府県の純喫茶

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