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レトロな空間、ノスタルジックな喫茶体験ができる純喫茶を紹介する「おはよう純喫茶」。
タバコが吸えるお店や、モーニングセットの情報なども掲載。
本記事を読みながら趣のある朝を想像し、近くを通る際にはそんな趣のある朝を再現してみてはいかが?
長堀橋駅は、心斎橋やなんばといった大阪の繁華街からもすぐそばの都会。オフィスビルがひしめくこの街の一角に「珈琲舎 羅々」はある。ビルの中に埋め込まれているような店だ。店前に無遠慮に自動販売機が置かれているのは残念だが…いや、もしかしたらこの店はバレないように自動販売機の陰でかくれんぼしているのかもしれない。都会のど真ん中の隠れ家喫茶といったところか。
自動販売機で隠れるように建つお店 photo by よだ なお
この店は昼時になるとビジネスマンで満席になることもあるらしい。きっと束の間の癒しを求めて、このドアを開けるのだろう。
サイフォンに「彩香」と漢字を当てた味のある看板 photo by よだ なお
太めの木枠にタイルみたいなガラスが並んだ外観は、スルーできないユニークさ。「彩どる香りのコーヒー」の看板を見たら、期待せずにはいられない。
自動販売機のおかげで、より隠れ家感が増しているボックス席 photo by よだ なお
自動販売機の裏の隠れ家席につく。コートを脱いでいる間に頼んだコーヒーは、瞬く間に届いた。こんなに早く届くのは、マスターの熟練の技があってこそだろう。そうでなければマスターは魔法使いに違いない。客が来た瞬間に何を頼むか分かってしまう魔法がこの店にかかっているはずだ。
レーズンバタートーストが選べるのが珍しい photo by よだ なお
白髪のマスターが淹れるサイフォンコーヒーは、やや酸味が際立ち、後味がすっきりとしていて美味しい。モーニングのパンはトーストかレーズントーストのどちらかを選ぶが、ここは珍しいレーズントーストを選択。もったりとしたレーズンの甘みが珈琲の酸味ととても合う。
少し暗めの照明が落ち着く店内 photo by よだ なお
カウンターではマスターと若い女の子の二人三脚で仕事中。仲良しの2人の関西弁のやりとりは温かくて、静かで落ち着いた店内にぽっと明かりが灯るような感じがした。「マスター、お昼ご飯が…」という会話が聞こえてきて慌てて時計を確認する。もうこんな時間だったのか。居心地が良くて知らぬうちに長居をしてしまったらしい。そろそろ昼休み中のビジネスマンが来るだろうから、ここは早めに席を譲るとしよう。
施設詳細
喫茶名 | 珈琲舎 羅々 |
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住所 | 大阪府大阪市中央区南船場2丁目6-8 キャルメ |
アクセス | 長堀橋駅下車 徒歩約3分 心斎橋駅下車 徒歩約7分 |
営業時間 | 7:00~16:30 (土曜日は14:30まで) 日曜定休 |
駐車場 | なし |
備考 | モーニングは11:00まで |
よだ なお
「郷土料理(ふるさとごはん)の暮らしすと。」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。
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