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【名建築の旅#10】真駒内滝野霊園 頭大仏殿(北海道札幌市 / 安藤忠雄)

訪れておくべき名建築を紹介する企画「#名建築の旅」。

建築家の情報や見るべきポイント、楽しみ方も紹介していく。

 

真駒内滝野霊園 頭大仏殿

頭大仏

頭大仏 photo by たいき〜

北海道札幌市南区にある真駒内滝野霊園(まこまないたきのれいえん)にある、頭大仏殿は、建築家の安藤忠雄氏が設計した。

既存の石像大仏を中心とする礼拝空間の整備計画であり、もともとは平地に鎮座していた高さ13.5mの大仏をラベンダーの丘で覆い、頭部だけ外部から見えるように計画された。ランドスケープと調和し、霊園の新たな形が示された例であろう。

シンボリックで圧倒的な「頭大仏」は、御霊を見守る顔を除き全てがラベンダーの丘にいだかれることから名付けられた。

大モアイ像

大モアイ像 photo by たいき〜

大仏殿へのアプローチ(1)

大仏殿へのアプローチ(1) photo by たいき〜

大仏殿へのアプローチ(2)

大仏殿へのアプローチ(2) photo by たいき〜

大仏殿へのアプローチ(3)

大仏殿へのアプローチ(3) photo by たいき〜

安藤氏の特徴的なコンクリート構造が印象的であり、シンプルで力強い造形美が訪れる者を圧倒する。その建築的手法は、自然の中に静かに溶け込みつつも、建築物として独自の存在感を放っており、建物の内外に広がる景観の一部として感じられる。

遠眺でみる大仏殿の頭

遠眺でみる大仏殿の頭 photo by たいき〜

春は新緑、夏(7月ごろ)はラベンダーの紫で彩られる。

この霊園は、単なる墓地の枠を超えて、自然、建築、そして精神的な要素が融合した、深い意義を持つ場所になっている。

建築情報

建築名 真駒内滝野霊園
設計者 安藤忠雄
竣工年 2016年
住所 北海道札幌市南区滝野2
利用時間
HP

 

設計者

安藤忠雄

安藤忠雄のつくる建築は、打ち放しコンクリートを多用し、光と影、自然との調和を重視したシンプルで力強い空間構成が特徴。1995年にはプリツカー賞を受賞し、国内外で多数の賞を受けている。代表作に「光の教会」「六甲の集合住宅」など。

茶室学講義 日本の極小空間の謎

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