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その土地の人々に受け継がれてきた郷土料理やご当地グルメの発祥店や名店を紹介する「忘れられないふるさとの味」。
誰にとってもどこか懐かしく、ふと思い出しては無性に食べたくなる「ふるさとの味」は、旅に情緒をかき立てるもの。
郷土料理やご当地グルメを味わいつつ、その土地の記憶や物語に想いを馳せてみては?
徳島駅から歩くこと10分弱。3階建てほどの低層ビルが立ち並ぶエリアに出る。飲食店の看板がちらほらと見えるが、居酒屋や割烹料理店が多いようで今は沈黙している。そんな静かな街だから、その店のにぎわいは一段と目立つ。「はやしのお好み焼」だ。
開店してすぐに次々と客が訪れる Photo by よだ なお
創業70年を迎える地元の人に愛される名店。噂を聞きつけた旅行客も数多く訪れる。開店と同時に満席の店内は、テイクアウトや順番待ちの客で、入り口のドアは閉まる暇がない。
巨大な鉄板で同時に焼く様子は圧巻 Photo by よだ なお
大きな鉄板が横一列に並び、4人がかりで一斉にお好み焼きを焼く。何十個ものお好み焼きが焼ける音は爆音だ。ジュワジュワバリバリと空気を破るようなワイルドな音が、ソースの焦げる匂いに乗って客席へ絶えず流れこむ。
熱々の鉄板でソースがジュワジュワと泡立つのが食欲を刺激する Photo by よだ なお
いい具合に出来上がったところで、湯気とともに客席へ。届いたのは待ちに待った「豆天玉」。徳島のソウルフードだ。金時豆の甘煮が入った「豆玉」に、サクサクのエビかけ揚げを乗せたものが「豆天玉」。ソースがジュワジュワ泡立つのが、期待でざわつく心臓の音とシンクロする。
金時豆の甘煮がゴロゴロ入った徳島のソウルフード Photo by よだ なお
熱々の「豆天玉」に息を吹きかけて口に入れる。ふわっともちっとした生地に、崩れたかき揚げのカリカリが楽しい。そこにホクホク食感の金時豆。噛むほどに甘さがどんどん溢れ出す。ソースの塩辛さと金時豆の甘さのかけ算には、悶絶せずにいられない。
これはもう、金時豆のないお好み焼きは食べられそうもない。どうやらこれからはお好み焼きを食べるためだけに、徳島へ行くことになりそうだ。
施設詳細
店名 | はやしのお好み焼 |
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住所 | 徳島県徳島市南内町1丁目30 |
アクセス | 徳島駅下車 徒歩8分 |
営業時間 | 11:00~21:00 (ラストオーダーは20:00) 日曜定休 |
駐車場 | あり(10台) |
備考 | 公式HP |
よだ なお
「郷土料理(ふるさとごはん)コーディネーター」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。
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