名スポットは迂回した先に。

【古民家カフェ#19】ROKKAN ROOM(奈良県奈良市/ 近鉄奈良駅)【古民家カフェ】

おしゃれなカフェの汎用性は高く、ひと休みに最適な場所。そんなお店は巷に溢れているが、そんな中でも人におすすめしたくなるような「洒落っ気」や、「」のあるカフェを紹介する企画「お洒落カフェ」。

旅の一休みや、優雅な休日の昼下がり、心地よい体験ができること間違いなし。

ROKKAN ROOM

近鉄奈良駅南側の「ならまち」は、古い町屋を改装した個性的なお店が多く、散策が楽しいエリア。一度には周りきれないので、途中休憩するなら「ROKKAN ROOM(ロッカンルーム)」がおすすめだ。ただし、あまりに隠れ家すぎて気づかず通り過ぎてしまう覚悟はしておいた方がいい。

狭い路地の小さな入り口は見落とし注意 Photo by よだ なお

建てた当初は一際目立ったであろう立派な門構えや真っ赤な消化器ボックスも、時を経てすっかり街に馴染んでいる。

奥行きがあるのは町家ならでは Photo by よだ なお

店内は表からは想像できないほど奥行きがあり、カウンターの長さはこれまでで一番かもしれない。店員さん達の明るい声がカウンター内から響いた。

席は3タイプ。一つ目は入り口すぐの窓のある町家席で、もう一つは蔵の2階席。大きな円いこたつで足を伸ばせるのが嬉しい。

蔵の2階席はおうち感覚でくつろげる Photo by よだ なお

とっておきの第3の席は、店内を奥へ進んだ先。暗くて怪しげな階段をそろりと下ると、そこは元防空壕。腰を屈めて移動するほど天井が低い。外の光が入らないこの席では、おしゃべりも自然と内緒話になる。昼も夜も光と音に包まれがちな今だから、静寂は逆に贅沢だ。

元防空壕の座敷席でおこもり Photo by よだ なお

個性的なカップには奈良県産の和紅茶。香り高く、すっきりとしている。名物のプリンは少し固めだから、口の中で長く卵の風味が楽しめて得した気分がする。ほろ苦いカラメルは大人味だけど、真っ赤なさくらんぼは子どもだったあの頃のまま。やっぱりプリンはこうでなくちゃ。

遊び心あふれるテーブルウェアたち Photo by よだ なお

お店のアイテムはどれも多国籍で時代もテイストもバラバラ。この店全体がおもちゃ箱の中みたいだ。「今度来た時はどの席にしよう?」って、食べ終わる前から次を考えずにはいられない。

店舗情報

店舗名 ROKKAN ROOM
住所 奈良県奈良市元林院町8
アクセス 近鉄奈良駅から徒歩6分
営業時間 11:00〜18:00(日曜は17:00まで)
月曜定休
駐車場  なし
備考 公式Instagram

案内人

よだ なお

郷土料理(ふるさとごはん)コーディネーター」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。

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