名スポットは迂回した先に。

【お洒落カフェ#11】Cafe&bake Allons Bien(奈良県奈良市/ JR奈良駅)【古民家カフェ】

おしゃれなカフェの汎用性は高く、ひと休みに最適な場所。そんなお店は巷に溢れているが、そんな中でも人におすすめしたくなるような「洒落っ気」や、「」のあるカフェを紹介する企画「お洒落カフェ」。

旅の一休みや、優雅な休日の昼下がり、心地よい体験ができること間違いなし。

 

Cafe&Bake Allons Bien

JR奈良駅を北へ進むと船橋商店街がある。昔は活気ある駅前だったが、1969年に駅が廃止された。以来、この辺りの住人が時折通り過ぎるだけだったが、どうやら近頃は様子が違うらしい。「Allons Bien(アロンビアン)」というフランス菓子カフェが、その理由のひとつだ。

薬局時代の名残が残るレトロな外観 photo by よだなお

古い薬局をリノベーションしたレトロな外観が心をくすぐる。素通りなんてできるはずがない。

ジャム瓶と共にビーカーや薬瓶が飾られている棚 photo by よだなお

茶色い薬瓶や脱脂綿を入れるシルバーの容器が薬局の雰囲気を感じさせる。元調剤室のキッチンからは薬の匂いの代わりに、甘いバターの香りが流れ出していた。

赤いライトが薬局だった頃を思い出させる photo by よだなお

赤く灯った「風邪薬」や「鎮痛剤」の棚のセカンドライフは、ケーキ箱やイベントのフライヤーなどを並べること。空いたスペースに、これから何が並ぶのだろう?

イートインスペースへと誘う階段 photo by よだなお

2階がイートインコーナーだ。無骨な階段を上る時の金属音が、ワクワクを掻き立てる。

個性的な家具が並ぶ店内 photo by よだなお

古民家の中は個性的なテーブルや椅子が並ぶアート空間で、どこに座るか即決するのは難しい。

実験器具をカフェアイテムに photo by よだなお

ビーカーに入ったアイスコーヒーに、ペトリ皿にのったカヌレ。実験器具は学生以来、久しぶりの再会だ。程よい苦味のコーヒーは、甘さ控えめのもちもちカヌレにちょうどいい。カヌレを手に取ってソファーに深く体を預けた。店内に流れるフランス語のラジオに耳を傾けるが、MCの言葉はちっともわからない。ただ、なぜかとても心地いい。「こんな美味しくてゆったりした実験なら、時間割は全部理科がいい」なんて思っていたら、すりガラスにはもう夕暮れの色が映っていた。ずいぶん長居をしたらしい。今日の実験はここら辺にしようか。

 

店舗情報

店舗名 Cafe&Bake Allons Bien(アロン ビアン)
住所 奈良県奈良市船橋町5
アクセス JR奈良駅から徒歩10分
近鉄奈良駅より徒歩12分
営業時間 12:00〜17:00
火曜・水曜は定休日
駐車場 あり
備考 公式Instagram
お菓子のテイクアウト可

 

案内人

よだ なお

郷土料理(ふるさとごはん)の暮らしすと。」として、いつものごはんやおやつに日本各地の郷土料理を作って暮らしています。旅という名の、郷土料理&ご当地グルメ調査に出かけるのがライフワーク。調査と試作を経た郷土料理のレシピを、エッセイとともにInstagramで発信中です。本を出すのが夢。

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