名スポットは迂回した先に。

【リトリートホテルMAP】ホテル内・周辺をゆっくり楽しめる場所

近年注目が集まっている旅行のかたち「リトリート」。住み慣れた土地を離れて、仕事や人間関係で疲れた心や体を癒す過ごし方のことであり、 日常を忘れてリフレッシュすることを目的とする。

行きたい場所をたくさんリストアップして巡る旅行とは少し異なる、夕方早めにホテルにチェックインして「ホテル内と周辺をゆっくり楽しむ」という旅行の魅力をおすすめしたい。

今回は、週末にはカメラ片手に友人とリトリート旅行をする やぶちゃん に、おすすめのホテルと周辺施設、その土地の過ごし方について紹介してもらった。

 

目次

1.箱根リトリート före(神奈川県箱根市)
周辺施設1:GORA BREWERY & GRILL
周辺施設2:山安 ターンパイク店

2.ISLAND LIVING(兵庫県淡路市)
周辺施設1:こぞら荘
周辺施設2:2つのジェラート専門店
周辺施設3:HIRAMATSUGUMI

3.Hanok JAE(韓国ソウル仁寺洞)
周辺施設1:Cafe Onion
周辺施設2:Delphic

 

3選

1.箱根リトリート föreGoogleマップでみる

神奈川県箱根市にある箱根リトリート föreは、緑豊かな山の中にある宿泊施設。

“före”はスウェーデン語で「前へ」という意味を持ち、温泉宿でもホテルでもない、進化型のリゾートスタイルのホテルだ。

森の中に埋もれて、自然と一体となった外観。

宿泊棟、料亭、温泉、サロン棟など各用途ごとに建物が分かれており、移動する時にはウッドデッキを渡る。各棟に向かうアプローチを通るたびにリフレッシュできる。

森の中にいるようなラウンジスペース

ビュッフェスタイルの朝食

やぶちゃんのお気に入りは朝の時間。早朝に起きてテラスで過ごすティータイム、森林浴をしながらの散歩など、贅沢な時間を過ごせる。

箱根の自然を感じながら過ごせるテラス

森の中の散歩道

空間もとても丁寧につくられており、コンポを載せる台と説明書を照らすためだけの照明は、ついついリラックスできる音楽を流したくなる。

森に囲まれたような開放的な窓と、リビングと一体になった寝室はシームレスな移動を可能にしており、薪ストーブを眺めながら眠くなったらベットに移動するという夜の時間を演出している。

コンポのための台と、説明書を照らすための照明

天井が二つの切妻屋根の形状に沿っており、壁がなくとも寝室とリビングの空間が分かれる

 

箱根リトリート föreの周辺施設


周辺施設1:GORA BREWERY & GRILLGoogleマップでみる

箱根町強羅にある、クラフトビール醸造所を併設したブリュワリー鉄板レストランGORA BREWERY & GRILL

建物は建築家の中村拓志氏が手がけ、この地で採れた火山岩の巨石と樹齢300年を超える杉の御神木、カウンター席から見える幻想的な石庭が特徴的な空間になっている。

地ビールと美味しい鉄板料理を嗜みながら、歴史と土地性を感じるながら空間も楽しむことのできる名スポットだ。

 

周辺施設2:山安 ターンパイク店Googleマップでみる

少し離れて、小田原市にあるひもの専門店山安ターンパイク店。箱根方面の観光ドライブ定番コース「ターンパイク」の出入り口すぐ横にある。

特産物である干物はもちろんのこと、建物として面白いポイントとして天窓に貼られたカッティングシートにより、干物模様の影が落ちてくるという面白い仕掛けがある。

 

 

 

2.ISLAND LIVINGGoogleマップでみる

ISLAND LIVINGは、兵庫県淡路島にある1日1組限定貸別荘。淡路島は自然に満ちており「この島は五感を取り戻す沢山のエッセンスに満ち溢れている」と謳っている。

室内で用いられている素材が特徴的であり、壁は剥き出しになったコンクリートと漆喰で構成される。デコボコとツルツルという感触の違いが空間にメリハリを与えている。

やぶちゃんのお気に入りのポイントは光の使い方にある。西日が入る場所にはあまり明るくならないような素材を用いたり、カーテンで光量を調整したり、一度壁に反射させた間接照明の柔らかい光が包み込むなど、言葉では表現しきれない機微であふれている。

夕方には近くの浜辺でBBQをして、贅沢なお風呂に浸かり、プロジェクターで映画を見ながら地元の食材を調理したおつまみと地ビールを嗜むという、この土地ならではの暮らしを疑似体験しているような過ごし方がイチオシだという。

麻のカーペットの敷かれたラウンジ。スケッチブックは自由に利用できる

途中で素材が切り替わる階段

一階部分はキッチンやリビングなどの活動的な空間であり、床はひんやりしたモルタル仕上げの上にざらりとした麻のカーペットが敷かれている。寝室のある二階はあたたかみのあるフローリング仕上げ。このような素材選定により、見て触れて空間を感じることができる。

床下コンセント。フローリングと一体になるような造作のフタ

淡路島の自然を堪能しながら過ごす丁寧な1日は、リトリート旅行にもってこいだ。

淡路島の自然と地ビールでカンパイ!

 

ISLAND LIVINGの周辺施設


周辺施設1:こぞら荘Googleマップでみる

人里離れた丘の上にある、焼き菓子店「こぞらのおやつ」と1日3組限定の宿泊施設「森の宿」、雑貨店「山の上の雑貨店」の複合施設、こぞら荘

抜群のロケーションと、ゆったりした時間のあふれるこの場所は、淡路島に訪れたらぜひ行っておきたい場所だ。

複合施設「こぞら荘」の外観

雑貨店「山の上の雑貨店」

 

周辺施設2:2つのジェラート専門店

暑い夏に訪れた際には、淡路島の自然に育まれたフルーツを扱うジェラート専門店「あわじ島アイスクリーム」と、気さくな店主の待つジャラート屋兼雑貨屋「島の恵みジェラートのら」の、2つのジェラート屋も合わせて訪れたい。

ジェラート専門店「あわじ島アイスクリーム」

ジャラート屋兼雑貨屋「島の恵みジェラートのら」

 

周辺施設3:HIRAMATSUGUMIGoogleマップでみる

HIRAMATSUGUMIは、建築設計事務所でありながらカフェ、ギャラリーを併設した場所だ。

ISLAND LIVINGでも用いられているwa/terのプロダクトも取り扱っており、宿泊してみて気に入ったプロダクトがあれば必ず訪れたい場所だ。

 

3.Hanok JAEGoogleマップでみる

韓国、ソウルの仁寺洞(インサドン)にある宿泊施設Hanok JAEは、韓屋(ハノク)と呼ばれる伝統的な建物をリノベーションした場所であり土地特有の体験ができる宿だ。

韓屋(ハノク)・・・韓国の伝統的な建築様式。木造で屋根が張り出している建築物ありで、風水を考慮した設計や庭園を持つことが特徴

夏向きの板の間(マル)と冬向きの暖房のためのオンドル(床暖房)がバランスよく組み込まれていることが特徴だ。

板の間は、地面と床とに間を持たせて、地面からの湿気を遮断し、夏でも足元はひんやりしている。前方には庭が広がり、建具を開けることで風通しがよくなり、夏でも涼しく過ごる。

オンドルは、薪や練炭を焚いた時の煙を利用した韓国独特の暖房法。床下のトンネルを煙が通り室内が暖まる仕組みであり、冬でも温かく過ごすことができる。

このような土着的な宿泊体験は素敵な思い出になること間違いなし。

やぶちゃんは冬の寒い時に友人と共に訪れ、温かい床にベッタリと座って夜遅くまで飲んだことや、朝に建具を開けて中庭から風を通して前夜のおつまみを用いた朝食をつくった思い出が最高だったと言う。

仁寺洞は、都会でありつつ昔ながらの韓国の町並みを感じられるエリアであり、近くを散歩しているだけで素敵な韓屋のある路地を楽しむことができる。

街をあげて伝統的な景観を保全しており、31アイスクリームも木目調になっている。このようなささやかな点からも現地の文化を感じることができる。

仁寺洞の景観にとけこむBaskin Robbins

韓服(チマチョゴリ)を身につけた人も

 

Hanok JAEの周辺施設


周辺施設1:Cafe OnionGoogleマップでみる

Cafe Onionは、ソウル市内に聖水洞、弥阿、安国の3店舗を展開しており、韓屋をリノベーションした、韓国の伝統とモダンの合わさったオシャレな人気カフェだ。

 

周辺施設2:DelphicGoogleマップでみる

ブレンドした香り高い紅茶と多数の作品を楽しめるお店、Delphic

二階部分からは素敵な作品と韓屋の立ち並ぶ景色を眺めながら、お茶と茶菓子を嗜むことができる。




おわりに

やぶちゃんは、早めにチェックインすることでウェルカムドリンクをゆっくり楽しみ、周辺を散策したり、来る途中に買い込んだ食材でご飯を作るなどの日常の延長線のように自然体でその土地を楽しむことがリトリート旅行の醍醐味だという。

本記事でも多数の素敵な写真を添えたように、やぶちゃんは「撮影するために画角調整をしていると見え方が変わって新しい魅力に出会えたり、近づいたり離れたりすることでディテールと遠望での空間の見え方の違いに気付く」のだとという。

旅の記録にもなり、新たな魅力を気付くキッカケにもなる写真撮影は、ゆっくりとリトリート旅を楽しむワンポイントなのかもしれない。

 

マイマップ作成者

やぶちゃん

大阪生まれ大阪育ちのコテコテ関西人。休日はカメラを片手に、素敵なカフェやホテルを探し回る。発見した素敵な空間は、自信の設計に活かしてゆくインテリアデザイナー。

instagram:@noherono

「やぶちゃんの作成したMAP」を見る▶︎

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