2024年7月13日から11月10日にかけて9回目となる大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレが開催される。
越後妻有アートトリエンナーレは新潟県十日町市を中心に三年ごとに開催される芸術祭である。
今回は数あるアート作品の中からアメリカ人アーティストであるジェームズ・タレルの宿泊できる芸術作品、光の館を紹介する。
新潟県の中でも豪雪地帯である十日町市。
その中でも山間に位置する光の館は2.7m床の高さを上げた高床式の建物である。
ジェームズ・タレルは谷崎潤一郎の著書「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」から着想を得て、この瞑想の館を設計したという。
「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える」
陰翳礼讃の一節にあるように、この建築では人工光と自然光、内部と外部が調和する空間が作り出されている。
いちばんの見所はなんといっても、屋根が開閉し、部屋の中に自然の光が降り注ぐ、アウトサイドインという部屋。
開いた天窓にはガラスなどは入っていない。
宿泊した際には日の出日の入りの時間にライトプログラムが体験できる。
宿泊せずとも見学は可能なので、大地の芸術祭と合わせてぜひ訪れてみてはいかがだろうか。
施設詳細
建築名 | 光の館 |
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設計者 | ジェームズ・タレル |
住所 | 新潟県十日町市上野2891 |
竣工年 | 2000年 |
利用時間 | 12:00-15:00(4/1 – 10/31) 11:30-14:30(11/1-3/31) |
見学料 | 600円(小学生:300円 小学生未満:無料) |
駐車場 | あり(無料) |
木村 才人/ KIMURA Saito
林檎と建築とアート。愛と平和とロックンロール。
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