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【名建築の旅#3】多治見市モザイクタイルミュージアム(岐阜県多治見市 / 藤森照信)

多治見市モザイクタイルミュージアム

なぜか、ふしぎな、うつくしさ。

多治見市笠原町は、施釉磁器モザイクタイルの発祥地にして全国一の生産量を誇る。そんな町にある多治見市モザイクタイルミュージアムは、タイルについての情報が何でも揃い、新たな可能性を生み出すミュージアムとして誕生した。

設計を手がけたのは、独創的な建築をつくる藤森照信氏。

外観 photo by たいき〜

タイルの原料である粘土を思わせる外観は、ノスタルジックな印象を与える。

中に入り階段を経て各所室に接続するが、階段の上に導くような光がお気に入り。

ざらざらした質感の壁面にあたり優しい光となっており、つい手でペタペタ触りながらゆっくり移動してしまう。

階段 photo by たいき〜

4Fにある常設展示室ではタイルの様々な用途を示している。

壁画、トイレ、そしてオブジェなどがあり、タイルにしか出せない色味や質感を用いた空間作りやプロダクトの創造力が刺激される。

展示室 photo by たいき〜

また、この常設展示室の開口はガラスなどが付けられておらず、そのまま外部に接している。

タイルに反射する柔らかい光と空気の良い風が通り、なんとも心地よい空間だ。

展示室の通気孔 photo by たいき〜

 

建築情報

建築名 多治見市モザイクタイルミュージアム
設計者 藤森照信
竣工年
住所 岐阜県多治見市笠原町2082-5
利用時間 9:00-17:00(最終入館は18:30)
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設計者

藤森照信

1946年長野県生まれの建築史家、建築家。日本近代建築史研究の第一人者であり、90年代に入って自ら建築設計を手がけるようになった。木、土、石などの自然素材と質感、触感を重視した建築作品は、「初めて見るのに懐かしい」という感覚を呼び起こさせる。

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