「飲みに行こう」と、居酒屋でビールを飲みながらざっくばらんに話す機会は多くある。
「お茶しよっか」と、喫茶店に行きコーヒーを飲みながらゆっくり話す機会は多くある。
どんな場所・空間で、何を飲みながらかによって会話の内容や良さは大きく変わる。
今回、自身もお茶屋を営む迫さんに紹介してもらう「大阪お茶屋MAP」のお茶屋スポットにて、日本茶を飲みながら人と対話をすることは、上記二つとまた異なった趣がある。
迫さんは「お茶は、自分や他人と対話をするのにちょうど良い」と言い、本格的な日本茶を囲むことで、他と異なったコミュニケーションが生まれるのだと言う。”本格的に日本文化を楽しむお茶屋”も素晴らしいが、今回は“気軽にお茶を体験し、人と会話を楽しめるお茶屋“に焦点を当て、彼の実体験をもとに厳選3スポットを紹介してもらった。
美味しい日本茶を味わい、人との会話も弾み、かつ敷居が高くないスポットばかりなので、ぜひ大阪に赴き他人とゆっくりした時間を共有したい際に訪れていただきたい。
番外編
1.結音茶舗(Googleマップはこちら)
結音茶舗(ゆいおんちゃほ)は大阪市、谷町六丁目駅徒歩3分の場所にある「日本茶バー/カフェ」だ。
古民家を改修したこだわりのある店内に、独特なBGMの流れるお店であり、昼は日本茶カフェ、夜はお茶とお酒を楽しめる日本茶バーとして営業している。また、音楽に関するイベントなども開催しており、行くたびに違ったワクワクがある。
迫さんは「本当においしいお茶を提供したいという店主のこだわりを感じられる」と言い、アットホームな雰囲気と、敷居が高くなくバーのようにフランクに美味しい日本茶を体験できることがお気に入りポイントだ。
また、日本茶バーではお茶に合うお酒をセレクトしてブレンドしてくれるため、他人と一緒に来店した際の話のネタにも尽きない。上質な空間だが固くなりすぎず、フランクな対話をしたい時にもってこいだ。
2.雅楽茶(Googleマップはこちら)
雅楽茶(がらくちゃ)は大阪市、中崎町にある台湾茶を取り扱うお店だ。
お茶好きの店主が“気に入ったお茶をたくさんの皆様に気軽に振る舞うことができれば”という気持ちではじめたお茶屋さんです(HPより引用)
とあるように、台湾茶をはじめ数多く並ぶお茶の中から気に入ったものを選び、自分たちでポットからお湯を入れてお茶をつくる様式だ。
台湾茶の特徴の一つに何杯でも飲めることがあり、美味しい茶菓子とともに長時間ゆっくりと会話を楽しむのが至高のひとときだと、迫さんは話す。また、実体験として、会計時に店員さんに「1400万円です!」とボケられ、「高いなぁ!」とツッコむという、ザ・大阪のフランクな会話が好きだったとか。
初対面の人と会う時に座布団に座り、ゆっくりと上質なコミュニケーションを取るのにぴったりのスポットだと言う。
3.wad cafe(Googleマップはこちら)
wadは大阪市、心斎橋にある「日本の良きモノ」をコンセプトにした店舗であり、器と素材を楽しむカフェスペース・現代陶芸作家のギャラリースペース・割れ、欠けた器を修復する金継ぎを行なっており、今回はカフェスペースについて紹介する。
やはりなんといっても器が良く、どんなメニューも写真映え間違いなし。おしゃれなだけでなくしっかりと美味しいものばかりで、デートスポットなどにもぴったりのお店だ。
日本茶だけでなく中国茶なども取り揃えており、迫さんは、ここのかぶせ茶がお気に入りなのだとか。しかし少し癖が強いため、行った際には店員さんに好みを伝えて聞いてほしいとのことだ。
日本茶ラウンジ「巌丸~がんまる~」(Googleマップはこちら)
日本茶ラウンジ「巌丸~がんまる~」は豊中市にて、第1・第3土曜日のみ出現する、日本全国のお茶を取り揃えた、迫さんの営むお茶屋だ。多様な中からお客さんの気分などに合わせてお茶を提供してくれる。
一杯飲むだけでなく、何種類もを少しずつ飲み比べるなど、日本茶の楽しさを体験できる。
取り揃えたのは、茶農家でを修行した迫さんの厳選した日本茶の数々であり、農家さん直のシングルオリジンの茶葉を使ったお茶を提供している。ここでしか味わえない深みを、ぜひ体験していただきたい
※シングルオリジン…ブレンドされていないお茶。多くのお茶は様々な茶農家の茶葉を混ぜているのに対して、シングルオリジンはその茶園のお茶を純粋に楽しむことができる
中でも特に、プレミアムマッチャ抹茶ラテがイチオシ商品だという。
日本一の抹茶に贈られる“農林水産大臣賞”を受賞した茶農家から直接仕入れた茶葉を使用し、ミルクの絶妙なブレンドにより、抹茶本来の味を楽しめるスペシャルな一品なのだとか。
Instagram(@ganmaru_tea)をにて営業を確認し、休日のホッと一息つきたい時に、ぜひ訪れてみてほしい。
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大阪豊中駅徒歩7分の『日本茶ラウンジ「巌丸~がんまる~」』
◼ホッと一息できる休日を過ごしたい方へ
◼茶農家で修行をした店主が選んだ日本茶
◼第1/第3土曜日OPEN[13:00-17:00]
◼大阪府豊中市本町3丁目8-4
迫さんは「お茶に親しみを持ち、お茶のある素敵な対話の時間を楽しんでほしい」と力説する。
会話の”あいだ”に何があるのか。日本茶やコーヒー、ビール、イタリアン料理。和室やホテルのロビー。座敷で向かい合うか、カウンターテーブルで横並びか。賑やかな中か、落ち着いたBGMの中か。様々な要素がその会話を彩る中で、大切な人と、ゆっくり丁寧な会話を楽しみたい際に「会話の“あいだ”に日本茶を取り入れる」という選択肢もあるのだ。
大学在学中に飲んだ地元京都の玉露の味わいに衝撃を受け、お茶の世界に足を踏み入れた。2年間のお茶農家での修行の後、日本茶専門店 巌丸茶園を設立し、関西を中心にお茶を振る舞う活動を通してお茶を飲まない世代にお茶の魅力を伝えている。